今回は4巻の最初から半分まで。
やっぱり冒頭のアッコねえちゃんや『成し遂げた者』の話はありませんでしたね。
今回はケンヤとの会話で削られていた部分についても結構言及しているのでちょっと原作既読者向けになっているかもしれません。
好きなキャラのことを語り出すと長くなる性分…。
第七話『暴走』
『あの目』だ!ということで…アニメでは『戻れ!』と強く念じていましたね。
そして3度目の1988年へ…。原作ではケンヤ達が来たあとに戻っていましたが、アニメは雛月が「勇気出して来て良かった」と言うところからになっていました。
1話で上野に電車一本で行けないと嘘をついたシーンがあったので、今回それを謝って『上野には電車一本で行けるんだ』と言うエピソードが入っていましたね。
改めて母親が生きていることを実感して色々込み上げてきたという感じで…当時のお母さんにはさっぱり意味不明でしょうが(笑)
この時のことが更に後でまた出てくるんですよねえ…。
今回遂にケンヤからのあの問い掛けが!
原作はもう少し緊迫感あったからちょっとあっさりめだったかなあと。
『そんな本は無いんだ』が先にさらっと言って終わりでしたしね。
その後階段で“お前は誰?”と。
ケンヤは科学センターの帰りがけに悟が『今回こそ』と決意している時から悟の様子を窺っていて…その後貸した本の話をしているのが前回のリバイバルとは違うはずですが、それってつまりこれまでの悟とついさっき戻ってきた悟の違いというか、悟の決意や覚悟を感じ取ったから行動が変わったんだと考えたら…ほんとすごいですよねこの11歳…!
本のタイトルが“入れ替わった男”でしたが、『そんな本は無いんだ』と言う通り実在しないタイトルなんでしょう。
悟の中身が入れ替わった(別の人格が加わった)ように感じたことから似たような内容の本を出している作者の名前を使ってタイトルを作ってカマをかけた?
ケンヤとの会話も全体的に結構削られていましたねえ…
『実際はこうして距離をとって相手の全体を見る方が心の動きがよく見える』とか、悟の「スゲェなケンヤって…(声に出てた)」とか。
悟のこのセリフにちょっと照れた感じになるケンヤがかわいい(笑)
バケツを持って立たされてた所でケンヤが『まだ気になることがある』と思うシーンもカット。
多分これは雛月のことを気に掛ける理由が虐待以外にもあることに感付いている、ということだと思われます。
ユウキさんの部屋では父親の部屋の位置と最近雛月に会っているかどうかを訊いていましたね。
この時の不穏な溜めがかなり強調されていたのにはちょっと笑ってしまった。オチを知っているゆえに…(笑)
そういえば部屋に投げ込む石を包んだ紙の文字が『死ね』から『殺す』になっていたのが……コワイな(笑)
雛月母への殺意がにじみ出ちゃったのか悟。
雛月母のことはつき落とそうとしていましたね。
原作ではインスタントカメラを改造したスタンガンで襲おうとしていたんですが…察したケンヤが電池にビニールテープを巻いていて電気が流れず断念、そこにケンヤが「少し冷静になれよ」と。
尾行してカメラを買ったのを知っていて察したんでしょうが……ケンヤすごすぎ(笑)
29歳を上回る11歳…悟じゃなくても『ケンヤってスゲェな!』って言っちゃいますわ。
カットされていましたが、悟が『今日雛月が危ないって思う』からのケンヤのセリフ…
「水曜だから?」「雛月は隠してるけど木曜は新しい傷が出来てる日だ」
というのはケンヤがかなり正確に雛月の状況に気付いていながら傍観していた事実がわかる部分で、だからこそ悟が踏み込んでいく姿に“俺を叱ったように思えた”のでしょうね。
まあ小学5年生が仲良くもないクラスメイトの家庭事情にそう簡単に踏み込めるものではないですからね…それこそ悟のように『取り返しのつかないことが起こる』ことを知ってでもいないと…。
ところで悟は『手伝ってくれ』とは言ったけど原作のように「今から俺が雛月を誘拐する」とは言っていなかったので…ケンヤはあれだけで誘拐するの察したみたいになってる?
あとは一番印象的というか、11歳らしからぬセリフがカットされていましたね。
悟が誘拐に関して『知らん顔してくれよ』と言った時に「…もちろん!」(アニメでは「ああ」)と言いながら、『俺はお前予備(スペア)だ もしもの時裁かれるのはお前じゃない』と思うところ…
11歳がそこまで思うのか!?とびっくりしますが、それだけこの時のケンヤにとって悟が“ヒーロー”だったんだろうなというのがよくわかるシーンではないかと思います。
ケンヤって自分のことも結構客観的に見て他の同級生より色んな面で上である自覚ありそうだし、そういう自分に出来なかったこと(雛月に踏み込む)をやろうとした悟に相当衝撃を受けた末の“予備”発言ではないかなーなんて…。
雛月母が前回のリバイバルで藤沼家に電話していたのは今回と違って自分が閉じ込めていたのが居なくなったからなんだろうなと。
今回の様子を見るに『娘の心配』というよりは虐待の事実が外に漏れることの心配、といった感じですが…。
藤沼家に行ったことは知っていたかなと思うので、どうせあの家にいるんだろうと腹立たしく思っていたのではないかと。
雛月に関しては誘拐するけどいいかと訊いた時の『母親に対する脅迫観念』と悟の想いが天秤にかけられているであろう描写や、隠れ家で「ありがとう」と言う前に家での状況と比較している描写がカットされていましたね。
放課後一人帰ろうとする美里に悟が話しかけたところもカットされていたし、やはり3回分使った2巻よりだいぶ端折っている印象になっていました。
あとアニメでは八代先生がどこに電話しているかわからなくしていましたね。原作未読の人に色々推理させる感じ?
そして深夜、隠れ家のバスに誰かが…!?で次回へ続く!
4巻半分くらいまでだったらこのシーンで引きではないかと思っていたので期待通りの終わり方でした。
4・5巻は子供たちが色々がんばってる所が微笑ましいしドキドキするしいいんですよね~。
雛月と悟をケンヤが起こしに来たところとかかわいすぎる(笑)
次回は4巻の終わりまででしょうか…
そうしたらもうあと残り4話…どこで終わるのか気になりますね~。